試合出場への認識について
試合出場について初出場にしろ継続出場にしろ、どういう心持ちで挑めば良いのか私なりの見解を記しておきますので是非ご参考になさってください。
まずは一般会員(大人)ベースでお話を進めていきます。
当ジムでの級分けや習得進捗の基準がアマチュア各クラスの試合に勝てるか否かですので、その答え合わせである試合に出場することは成果確認のためにもっとも効率の良い方法の一つです。
つまり、日々の練習が「テスト勉強」だとしたら試合は「テスト本場」ということになります。
では、どれくらいの期間練習をしたら試合に出ていいいのかという話ですが、レベル感の確認という意味では実際に出場して自ら確かめるのが1番手っ取り早いと思いますので、極論初めたてでも自分が出たいと思うなら出ても良いと考えています。(もちろん最低限のルールを覚える必要はありますが)
初期のうちに自分がこれから目指すゴールを肌で確認し、そこを目指して練習を重ねるというのが理論的には最短で強くなる方法だと思います。
2回目以降の試合出場についてですが、定期的に進捗状況の確認に利用するという意味で認識は大きくは変わりませんが、キッズクラスの場合は少し捉え方が違ってきます。
一般クラス(大人)の場合、Cクラス、Bクラス、Aクラスと、ほぼ普遍的にクラス分けされた指標がありますので、同じクラスに挑戦し続ける限り例え週1回の練習頻度だとしても積み上げていけばいつか勝てる日が訪れます。
しかし子供の場合、日に日に成長し身体が大きくなっていきます。
つまり同じクラスに挑戦を続けることは出来ても同じ階級に居続けることは出来ないということです。
自らもそうでしょうから当たり前ですが、階級が上がるほどに周りの選手は高学年になっていきます。
そして、高学年であればあるほど対戦相手の格闘技暦が長いであろう確率が増え全体的なレベルが上がります。
一般クラスの場合はただ定位置にあるゴールを目指して少しずつ積み上げていくという手法が成立しますが、キッズクラスの場合は自動的に階級が上がってしまうことによってゴール自体も遠ざかっていくため、最低限遠ざかっていくゴール以上のスピードで成長しないと勝てる日が訪れません。
運良く高学年で格闘技暦が短い選手とあたれば勝てるかもしれませんが、言い方は悪いかもしれませんがそれは今風に言うと「対戦相手ガチャ」で弱い相手を引き当てて勝っただけなので、本質的には弱いものイジメに近いものになります。
当ジムでは、努力や工夫を積み重ねて結果を勝ちとる訓練の場として「試合」があると考えていますので、上記の手段で勝っても意味がないものと考えます。
そもそも勝ち負けという結果についてですが、シンプルに勝つ要素を満たしていれば勝つし、足りていないなら負けます。
何が足りないかと考えた場合、練習頻度、練習強度、練習への集中力、等など様々な要素が考えられますが、試合に負け、また次の試合への出場を目指す場合には少なくとも1つ今よりプラスの要素を増やしてから挑んでもらいたいのです。
何故なら、上記の理由から「足りてない練習」をいくら積み上げても遠ざかるゴールに近づけないからです。
とりわけ練習頻度(週の練習回数)を増やすことが1番効果的であり、わかりやすく目に見えるプラス要素となりますので真っ先に取り組んでもらいたいところではあります。
もちろん、勝ち負けが全てではなく挑戦することに意味があるというお考えもあると思います。
言わんとすることは良く分かりますし理解もできます。
しかし、試合とは一人で行うものではなく対戦相手あってのものです。
自分にはもちろんですが、対戦相手にとっても価値のある機会でなくてはいけないのです。
多くの場合、試合に出場する選手の考えは「今より強くなるために」そして「強い相手と価値ある戦いを経験するために」です。
格闘技業界発展の為にも、そんな気持ちを持ったライバルに恥じることの無い日々を過ごし、試合の日を迎えてくれることを切に願っております。